”経理”って2つある事を知らないビジネスマンが多い
”経理”って2つある事を知らないビジネスマンが多い

”経理”って2つある事を知らないビジネスマンが多い


みなさん、経理って聞くと何をイメージしますか?

”お金の管理してる部署”だったり、”決算作ってる部署”みたいなざっくりとしたイメージはお持ちだと思います。

でも実は、、、経理っていう職種は大きく2つに分かれているんです。

それ、知ってました?

一口に経理という職種と言って、同じ種類の経理の話をしていないと相手と会話が噛み合わないですよね。

結構それってビジネスマンとして恥ずかしかったり。。。

そんなあなたに今回は大企業での①経理の2種類  そして、 ②それぞれの機能・役割について解説していきます!

どちらも企業経営にかなり近いところなので、読んでてもおもしろいと思います!

会計周りの役割を知ればビジネスマンとしてワンランク上に上がること間違いないです。

ということで。。。

。。

まず最初にその経理の2種類を紹介します。

一つは財務会計経理。もう一つは管理会計経理。です。

では、それぞれの特色を説明しながら、能的・役割的にどう違うかお話ししていきます。

・財務会計経理って?

まずは、財務会計経理。こちらが、多くの人が想像される”経理”だと思います。

この種類の経理は、企業が株主に決算報告をする役割を担っている機能です。

日々の伝票の処理・仕訳(今は会計システムが多い)から始まり、月次・四半期毎に決算で数字を固めます。

最大の目的は正しく正確に外部向けに(株主・投資家)に対して経営成績を公開することです。

日本の上場企業だと4月を年初として3月終わりにするところが多いです。

最大のイベントである年次の決算では、3月までの成績を4月に入ってまとめる→5月中盤〜6月初旬にかけて株主・投資家に説明をするみたいな流れですね。

この財務経理の面白さは、若手の時は会計処理に追われるものの、経験を積めば特定の専門領域を極めていってこの処理ならこの人!という風に経理内で地位が確立されます。自分が得意かつ好きな領域の処理(例えば税効果会計)をやり続けることが出来るので、そういった専門の特定領域で会社の外部報告用の決算作成に貢献出来るという快感があります。

いわゆるスペシャリストみたいな立ち位置です。

スペシャリストが集結して、それぞれ難しい論点の処理をこなして一つの決算を作り上げるという、アベンジャーズ的な仕事の仕方をします。

管理会計経理って?

一方で、管理会計経理。これは内部報告用の経営成績を経営層にレポートする役割を担います。

僕が普段している方の経理です!(管理会計・FP&A)

イメージは経営層のビジネスパートナーで、経営の意思決定を支えるというのが最大のミッションです。

若手だと日々の会計処理をすることもありますが、多くの時間は現場の経営管理をしています。

例えば、海外の子会社が現地のお客さんにモノを販売。しかし期日になってもそのお客さんから入金がされない。。。
現場に話を聞くと、お客さんが倒産してしまい売掛債権を払えないとのレポートをこちら日本の本社側経理が受ける。


                    ⬇︎

これに対し、”あ、そうですか。” で終わるのではなく、これからそれを防ぐにはどうすればいいのか考えます。
このケースだと、将来顧客の財務精査がしっかり現地子会社でそもそも普段から出来ているのか?
適切な与信限度額が設定されていたのか?など経営チックなところに踏み込んで、現地子会社の経営をサポートしたりします。

とは言っても、管理会計経理も財務経理と同じように月次・四半期・年次で決算を作ります。

ただ、ここでミソなのが、従来の外部報告用決算とは全く違うフォーマットということです。

経営層のために経営管理に役立つ情報を細かくレポートします。

ここから踏み込んで、予測と違う実績の数字が出た指標があればその差異要因の追求もします。(会社によってはここは経営企画がやるFP&Aという領域)

なぜ外部報告用レポートがあるのに、内部報告用の管理会計レポートをするのかというと、必ずしも外部報告用決算=経営層が見たい情報 ではないからです。

.

.

例えば、限界利益という指標があります。

これは経営活動でかかる費用を変動費と固定費というのに分けて、商品1個を作るのに比例してかかるとみなされる費用を変動費、比例せずどちらにせよ一定額かかる費用を固定費にします。売上➖変動費=限界利益 として、製品1個当たりの正味の利益を把握出来ます。

しかし、この算出は外部報告には使われません

ただ、管理会計では鉄板の指標です。

なぜかというとそれだけ経営していくために有用な情報だからです。

ただ、投資家・株主にとってはこの各製品1個の正確な利益の把握というものに対しての優先順位的はそこまで高くないかと。

こんな感じで、財務会計と管理会計は被るところもあるんですが、被らないものも多くあります。

目的のベクトルがそれぞれ違うので、会計という言語をベースにアウトプットしていく。

それが結果的に同じ部分を見ることになったり、ならなかったりすることになるというわけです。

財務会計と管理会計、なんとなくイメージがついた??

両者共、究極の目的は”企業経営を会計・ファイナンスの知見を活かして助ける”ということです。

その上で、最大の違いは、財務会計は株主・投資家などの外部向けに成果物を出すのに対して、管理会計は会社の中の経営層に成果物を出し、価値を提供するという部分です。

この部分だけ覚えてもらえれば十分だと思います。

まとめとして下の表をご参考に!

理解があやふやになって思い出したい時にここに戻ってきたら完璧です。

.

財務会計管理会計
目的・役割決算外部報告用(株主・投資家)内部報告用(経営層)
報告フォーマット上場企業で統一企業により様々
仕事の性質・優先事項正しい処理・アウトプット(守り神的)経営意思決定に有用な定量・定性情報の提供(ビジネスパートナー)
仕事の範囲専門的・狭く深く(処理のルール等法律で決まっているため)広範囲(経営管理をするため)

以上、若手USCPA系ビジネスマン、シンの講座でした!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です